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turbo717's Activity 

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コンパス

地形図_コンパス


本日は、山でつかう地形図とコンパス(磁石)のお話をしましょう。
コンパスは外国の巨大な美術館・博物館(王立美術館、メトロポリタン美術館、ニューヨーク歴史博物館など)でも利用できますので、あると便利です。迷路のような大きな建物では、ときどき自分がどこにいるか分からなくなることがあるからです。

map_compus


絵は、国土地理院の1:50,000(飯田)とフィンランドsuunto製のコンパスです。このコンパスの手前の赤い矢印が重要です。目標物を計測するとき、目線にこのマークに合わせ方向を測ります。磁針の目盛りはローターになっており、常に磁北を360°(N)に合わせることができます。コンパスの値を読み取ってください。
turbo717の絵には、最近目標物に角度を示すようにしています。



山などでは、コースタイムを併記した地図(1:40,000や、1:50,000)をほとんどの人がもっていますが、国土地理院の1:25,000や1:50,000の地形図を持っている人をあまり見かけません。
コースタイム付きの地図も重要ですが、赤線などの下に小山のピークの情報などが隠れてしまっている場合があります。シンプルな地図も必要です。

1:25,000の地形図では標高10mに1本の割で等高線が引かれていますので、高度を上げるにしたがって周りの様子が違ってくるわけで、それを地図から読むことがでます。
低山を散策する場合など、ぜひ1:25.000を持参して地図を読むのに慣れてください。

さて、高山での2,3日の縦走などでは、1:25,000の地図では枚数が嵩みますので、1:50,000でしのぐことができます。この場合は標高20mに一本の等高線ですので、若干粗くなります。
ただし、3000級の山になりますと等高線だけでも1200mの登山口からでは90本の等高線がぎっしり引かれていることになり、目がくらむほどです。
崩落地、岩盤などの情報がきっちり描かれていますの、ぜひ地図と対照しながら歩いてください。

大きな書店では、1:25,000や1,50,000の地図が売られています。また山頂などで周囲の山々をみて名前を知るためには、1:200,000の地図など1,2枚用意しておくと参照できます。最近は、山頂に方位盤がおかれて参照できるようになっているケースも多いのですが。


つぎにその地図を読むために、コンパスが欠かせません。丸いもので結構ですが、絵のように若干方位を指し示すための柄が付いている長方形型がより正確に測れます。
すこし上等のものを求めると、北緯、南緯での磁針と真北の補正角度が印刷されています。
これは、磁石の方位が真北よりも数度西に傾いています。これは地球をイメージしますと、若干右に傾いていることを想像ください。この右に傾いている地球にあわせて地図が作られています。しかし、磁針はおかいまいなく磁北を指しています。
東京では6度の補正が必要です。この6度というのが、山でいいいますと、1つ山を間違えるに十分な幅ですのですので、注意が必要です。
(こだわる必要がないとインターネットで書き込みがありますが)

注意:地磁気の影響を受けますので、地表から1メートル以上離して使ってください。火山岩地帯では、地球磁場とまったく違った方向を指すことがありますので、注意が必要です。乗り物でも影響を受けます。

磁針の色はメーカによって異なりますが、磁北が、磁南がfont color="#000000">の磁石が多いようです。角度の読みがロータのよに回るようになっているコンパスでは、磁北を360°(N)に合わせることができます。
今ここに、「赤石」という国土地理院の1:50,000の地図があるとします。塩見岳から光(てかり)岳をすべてカバーしていますので、大変好都合な地図です。(富士山では頂上が地図の境界となっているため、4枚もっていかなかればなりませんが)

まずこの地図の左右いづれかの縁を磁針にあわせます。(地図が北向き作られているからです)この段階で地図は磁北を向きます。
aboutであればこのままでも十分です。
さらに正確を期すためには、経度に合わせた補正を行いましょう。
おもむろに、6-7度ほど地図を右方向に回転させてください。こんどは地図が真北を向くはずです。普通の方向を測るように、地図の方向を測定すると、磁針の読みは352-353°を指しています。
この地図をもとに、山々の方位を測ってみてください。3000m級の山々はよく見通せるため、現在地からの方位が読めます。

現在地がわかっている場合。
、AポイントからB 山をめがけてコンパスを当てます。コンパスの赤(磁北)に360°(N)をロータで合わせます。コンパスの方位が読めます。方位280°が読めたとしましょう。コンパスを地図(このときの地図は、地球の真北に向かって置かれています)の上にそのままの角度でおきますと目指す山の名前を知ることができます。


現在地が分からない場合。
離れた、2つの山の名前が分かっているとして、それが地図上にあるとしましょう。この山の方位を現在地から観測します。
読み取った方位を地図上に線を引きます。線の交点に自分がいることが分かります。(三角形になる位置が正確ですので、一直線にならないように山を選択してください。)
何回か違う山で確認します。


双耳峰の場合でもコンパスがあればどちらの峰が見えているのかなど詳細な情報を得ることができます。
表計算ソフトや手計算で、現在位置(高度)から見える山の先端を計算できます。現在位置から高度が分かった段階で、視野に見える山の端が計算できます。
30cm以上の定規があれば、前聖岳から赤石岳まで、地形図に直線を引くことができます。ちょうど荒川岳の山頂が赤石岳の山頂と重なっていることがわかります。
つまり、聖岳山頂からは、荒川岳山頂が見えません。高さが20mしか違わないからです。
奥聖岳まで歩を進めれば、方向がづれますので、荒川岳山頂できます。


このように地形図とコンパスを使うと、山がもっと面白くなります。

町歩きも楽しいものですよ。




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